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地域とともに歩む教会を目指して
2014年12月30日
東京教区補佐司教 幸田和生
東京教区の中心である東京カテドラル関口教会聖マリア大聖堂は、昨年12月8日、献堂50周年を迎えました。この特徴的な外装を持つ、モダンな大聖堂が建てられたのは 1964年、東京オリンピックの年で、設計は国立代々木競技場と同じ丹下健三氏でした。祭壇正面の光を通す大理石から差し込むやわらかな光、天井の大きな十字架形の明かり取りなど、天に向かうイメージにはすばらしいものがあります。しかし、わたしには一つの不満もあります。それは目白通りにある正門から聖堂入口までの遠さです。今の配置では、門を入ってからルルドに向かってしばらく歩き、そこで振り向くとやっと大聖堂の正面が見える、というふうになっています。ここを訪れた人が心を整えて聖堂に入るようにと、設計者はあえてこのような配置にしたと聞いたことがあります。それにはそれなりに意味があるのでしょうが、残念ながら宣教的ではないと感じます。通りからすぐのところに聖堂入口があれば、もっと教会らしく見えるでしょうし、だれでも入りやすかったに違いありません。
さて、皆さんの成城教会はこの点でとてもすばらしいと思います。駅からの近さ、そして道路から聖堂入口までの近さ。これは今更変更できない利点ですから、先人たちに感謝すべきでしょう。とはいえ、本当に大切なのは建物やその配置ではなく、わたしたちの教会共同体のあり方です。
先日、久しぶりにある東日本大震災の被災地を訪問する機会がありました。震災以来、多くの教会がボランティアベースとなるなど、地域の中で緊急援助・復興支援の活動を続けてきました。復興支援の時期はいつか終わります。しかし教会は残ります。東北の教会は人数的にとても小さな教会です。しかし、この震災をとおして、教会がもっと地域と共に歩む教会になるチャンスが与えられた。活動が終わった後に元の教会に戻るのでなく、以前よりももっと地域の人々に近づいた教会になっていたい、そんな願いを聞かせていただきました。
「地域とともに歩む教会」。それはわたしたち東京の教会にとっても大切なテーマです。たとえば、高齢者の孤独・孤立の問題。教会にできることは小さなことでしょうが、このような地域の問題を一緒に考え、小さなことを積み重ねて行くことができれば、本当に素晴らしいことだと思います。
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