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日本最初のクリスマスキャロル等を作曲して

2024年09月07日

(当教会前聖歌隊指導)作曲家新垣壬敏

*補足参照

(1) 日本最初のキャロル

欧米に住む日本人も、随分多くなった。仕事の都合で、イギリスに暮らすようになった、或るご婦人の話である。

Xマスのホーム・パーティーに招待された時のこと、色々な国の参加者がいて、会が盛り上ると、それぞれの国のキャロルを歌い、紹介する形で歌い継ぐ中、日本のキャロルを歌うように促されて困ったと言うのである。日本には日本独自のキャロルが未だなかったのである。

やっと日本最初のキャロル、「きかせてください」が作曲され歌われるようになった。故森一弘神父(後の東京補佐司教)の作詞である。森神父が東京カテドラル関口教会の助任司祭であった当時、Xマス・イヴのミサは、一般の方々の参加者が多く、立ち見で埋まり、ミサの他にXマスの集いが行われていた。森神父の企画で、天地創造から御誕生までの教会の創立史のようなものが朗読劇の形で上演された。朗読劇の中で、締め括りの祈りとして読まれた十一篇程の中から、三篇が選ばれ、作曲されたものが「きかせてください」と言う日本最初のキャロルとなったのである。勿論Xマスの集いやミサで歌われるだけでなく、ザベリオ合唱団のXマス・コンサートでも歌われ、広まった。曲はポピュラー・ソングのような動きの少ない旋律なので、フルートのオブリガートを付けて、華やかさを添えたものである。初演の時のオブリガートは、アルト・リコーダーで演奏された。

(2) 教皇初来日歓迎の歌

ヨハネ・パウロ二世教皇が来日した時、後楽園球場で行われた歓迎ミサは、初めラテン語で行うことになっていた。しかし、ローマからは日本語で行うという指示が来て再準備することになった。

日本語で行うことになった際の準備委員の故佐久間彪神父の話である。ドイツで司祭に叙階した祝いの席で、お祝いに日本の聖歌を歌うように請われ、カトリック聖歌集の「われ神をほめ」を朗朗と歌うと、ドイツの司祭仲間から、「何だ、それはドイツの聖歌ではないか」と言われて惨めな思いをしたとの話があって、教皇歓迎のミサでは、日本のオリジナルの聖歌で歌うことになったのである。

故寺西英夫神父からは、教皇歓迎の賛歌を作るよう請われ、「ヴィーヴァ・ヴィーヴァ・パパ平和の使い」が作曲された。長崎の教皇歓迎のミサでも歌われ、現教皇来日時にも歌ったとのことである。当時の白柳大司教からは、教皇入場の時にファンファーレで迎えたいので、ファンファーレを作曲した。三本のトランペットとオルガンで、雪の降る歓迎ミサの、教皇入場の時に、演奏し迎えたものである。

補足

作曲家の紹介

新垣壬敏(あらがき つぐとし)氏

  • 1938年 フィリピン・バナイ島イロイロ市生まれ。沖縄県出身。
  • 1968年 国立音楽大学作曲科卒業
代表作

ミサ曲「平和の願い」「聖フランシスコ・ザビエル」「神の母聖マリア」

典礼聖歌「ごらんよ空の鳥」「マラナタ」「キリストはぶどうの木」ほか100余曲

成城教会の聖タデオ賛歌「聖なるタデオ使徒ユダ賛歌」

 

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