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平和旬間に寄せて
2017年10月10日
― 多摩南宣教協力体講演会 ―
私たちの多摩南宣教協力体は、8月5日(土)の午後、町田教会に岡田大司教を招き、講演会とその後に平和を祈るミサを行ないました。今年の平和旬間のテーマは「平和を実現する人々は幸い~こどもと貧困~」でした。
岡田大司教が「『いのちへのまなざし』(増補新版)を読んで」という題目で、大司教区の司教として、また一信仰者として誠実に話し、会衆席からの質問に答えていたのが印象的でした。この『いのちへのまなざし』という本は、様々な問題を抱える世界、国、社会、人々への日本カトリック司教団からのメッセージです。
この本を講演会に備えて読み、講演会に参加し抱いた私自身の感想を少し述べたいと思います。
現代社会の様々な問題―「貧困」「自殺」「死別」「環境問題」「原子力発電」「差別」「戦争」などなど―が取り上げられているこの本を読み続けるのは、正直つらかったです。何年たっても変わらぬ「人間の愚かさ」、それがますます広がっています。「いったい、この地上のどこに神の『いのちへのまなざし』がそそがれているのか。そもそも『いのちへのまなざし』とは何なのか」という思いに駆られ、その答えをこの本の中やインターネットで捜しましたが、見つけることはできませんでした。しかし、この原稿の締め切りが迫ったある夜、古い記憶にふれて、神の「いのちへのまなざし」が自分自身にそそがれていたことがあったと気づきました。自分の体験の中に答えがあったのです。もうそんなことも容易にわからないくらい恥ずかしく歳をとってしまいました。
私はこの本の中に「いのちへのまなざし」とは何かを見つけることはできませんでしたが、この本のページを繰る中、もう一つ気づいたことがありました。それはキリストの弟子である司教団の「いのちへのまなざし」が私たちの上にそそがれているのだ、ということです。
岡田大司教と司教団に感謝の祈りを捧ささげ、今年の平和旬間の感想を終わります。
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