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雑感・年末

2014年12月01日

福島 一基 (カトリック成城教会 主任司祭)

毎年、年末になると同じことを感じます。それは2014 年もあっという間だったということです。司祭館のわたしの部屋の窓から桜の老木が見えますが、花が咲き誇っていたのも、新緑がまぶしかったことも、台風直撃の強風に耐えていたことも、すべてが昨日のようです。過ぎゆく時の流れが速くなるということは、間違いなく自分もそれだけ歳を重ねてきたことであると、しみじみ感じる今日この頃です。

歳を重ねたしるしとして、最近腹部に脂肪がつき始めました。少し前までどんなに食べても太らなかったことにおごっていたのと、日頃の生活がだらしなくなっている証拠です。何か身体を動かそうと思い、先月から夕暮れにロザリオをくりながら散歩するのが習慣となってきました。寒さを感じる夕暮れ時、家路に急ぐ人たちを脇に見ながらの散歩なんて優雅なものです。でもこの寒さがいいのでしょうか。少し身が引き締まるような気持ちになります。「寒さ」は「貧しさ」にも通ずる感覚です。「懐が寒い」なんて言い方もあります。樹木の葉も落ち、寒さと貧しさの中に身を置くと、なぜか身が引き締まり清らかな気持ちにもなってきます。

少し手話を習ったことがあるのですが、「きれい」ということばは何も無い有様を手で表現します。そして逆に「汚い」を表現するときには何かものがくっついている様を表現します。きれいと感じる基準は人それぞれですが、片づいていること、つまり余計な物が何も無い状態を「きれい」と感じるのだと思います。そして「きれい」という手話は、少しアレンジされて「聖なる」という意味でも使われています。確かに聖なることとは、神にのみ属することであり、余分なものはいっさい取り除かれるところにあります。余分なものがつき始めたわたしにとっては、少し身の回りも心の中も、きれいに片づけなさいと呼びかける聖霊の導きなのでしょうか。

さて教会の暦は待降節に入りました。そこでこれから迎える主の降誕、キリストの誕生の場面を思い起こしてみましょう。決してきらびやかで騒々しいイメージではありません。シーンとした暗く寒い馬小屋、そして丸裸の赤ん坊の姿で生まれた神のひとり子は、まさしく「貧しさ」を表します。しかしそれはとても清らかで「聖なる」ものです。主の降誕を心から迎えるためにも、身の回りの余分なものを片づけ、風邪を引かない程度に暖房の温度を下げ、身を清めながら、残り少ない2014年を過ごしていきたいものです。

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