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キリスト教一致祈祷週間にあたって

2024年12月28日

山本量太郎 (カトリック成城教会主任司祭)

毎年1月18日から25日までは「キリスト教 一致祈祷週間」です。この運動は1908年に始 まったので、もう百年以上の歴史があります が、実際に盛んになったのは第2バチカン公 会議後、すなわち、五十年ほど前のことです。

「パウロの回心」までの八日間

この運動を最初に提唱したポール・ワトソン神父は、聖公会からカトリックに転会した方です。ワトソン神父は、1月18日の聖ペトロの祝日から25日の聖パウロの祝日までの八日間、分裂してしまった教会の一致のために特に祈ることを提唱しました。

1月18日から25日という期間の設定の起源に、当時のカトリック教会の祝日があるため、聖人の祝日をあまり重視しないプロテスタントの諸教会には浸透しにくい面があるのではないかと思ったりしています。

ペトロがローマの司教になる前にアンティオキアの司教だったことから、第二バチカン公会議前は、1月18日にローマにおけるペトロの使徒座を祝い、2月22日にアンティオキアにおけるペトロの使徒座を祝っていました。それが公会議後、アンティオキアとローマの二つのペトロの使徒座の祝日が2月22日のほうに統合されて今日に至っています。こうしたことのうちにも、東方教会の伝統を尊重しようとする、教会一致的な姿勢をみることができるでしょう。

そういうわけで、1月18日の聖ペトロの祝日は残っていないので、今も1月25日に祝われている聖パウロの回心の祝日が、このキリスト教一致祈祷週間の最終日であることに意味深さを感じています。根本的な回心がないかぎり、一致は実らないでしょうから。

聖公会と共通の「主の祈り」

教派を超えた実践が既に実現している身近な例をあげておきましょう。

日本のカトリック教会では25年前、主の祈りを、それまで長く唱えられてきた「天にましますわれらの父よ」で始まる文語体から、「天におられる私たちの父よ」で始まる現行の口語体に思い切って切り替えました。でも、ただ切り替えただけではありませんでした。この新しい主の祈りは、日本聖公会との共同訳だったのです。聖公会の信者の皆さんと私たちとはそれ以来、同じ言葉で主の祈りを唱えています。

主の祈りを切り替えたとき、主の祈りの結びに加えられる言葉も、「国と力と栄光は、永遠にあなたのもの」に統一されました。そして、カトリック教会のほうでは、二十年以上たって、二年ほど前、ミサ式次第の改定の機会に、「かぎりなく」から「永遠」に切り替わりました。

すべてのキリスト者が同じ言葉で主の祈りを唱える日が来ますように。

 

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