NEWS

名脇役バルナバ

2024年06月01日

山本量太郎 (カトリック成城教会主任司祭)

教会はバルナバの記念日を6月11日に祝います。パウロの宣教旅行の同行者として有名なバルナバですが、その本名はヨセフですから、バルナバは「慰めの子」という意味の、いわばニックネームのようなものです。それでは、なぜそのようなニックネームがつき、しかもそれが本名のようになったのでしょうか。

バルナバは、二回目の宣教旅行の時、パウロと意見が合わなくなり、別行動をとるようになったと記されています。その原因は何だったのでしょうか。

マルコを育てた人

それは、一回目の宣教旅行の途中で助手のマルコが退却したことが二回目の伝道旅行の際に問題となり、そのマルコを連れて行くかどうかで二人の意見が対立したからです。このとき、パウロは途中で逃げ出したような弱腰の者は連れて行かないと厳しい対応をしましたが、バルナバはマルコを連れて行くことにしたのです。
バルナバにとってマルコが甥にあたったことも、もちろん関係があると思いますが、バルナバの心の温かさが感じられます。若くてまだ未成熟だったかもしれないマルコを育てる心が見てとれるのです。マルコは事実、パウロが晩年に「彼は私の務めに役立つ」と言うほどの人になりました。

パウロを引き合わせた人

バルナバが「慰めの子」と呼ばれるようになったのは、おそらく彼の他者に対する態度にあったと思われます。そもそも、迫害者サウロ(後にパウロ)が回心したばかりで、エルサレムの教会の人たちに恐れられていたとき、そのパウロを連れて行って、その身に起こったことを説明し、恐れを取り除こうとしたのは、ほかならぬバルナバでした。そこにもバルナバの温かさが感じられます。
バルナバは単にパウロの宣教旅行の同行者であっただけではなく、パウロを初代教会の人々に引き合わせ、その後のパウロの大活躍のお膳立てをした人物と言えるでしょう。このような名脇役に恵まれていたからこそ、初代教会は発展したのです。現代の教会も、このような名脇役が活躍できるかどうかにかかっているのかもしれません。

カトリック成城教会

〒157-0066 東京都世田谷区成城 2-21-16

TEL: 03-3417-5211 
FAX: 03-3417-0790

受付時間
月曜~金曜 9:00~12:00、13:00~16:00
土曜    9:00~12:00、13:00~19:00
日曜日   7:00~12:00

電車でお越しの方

小田急線「成城学園前」駅南口より徒歩約2分

バスでお越しの方

二子玉川、渋谷・三軒茶屋方面から

小田急バス・東急バス「成城町」または「成城学園前」
バス停より徒歩約2分

調布方面から

小田急バス「成城学園前」バス停より徒歩約3分

お車でお越しの方

駐車スペースについて

当教会内には駐車可能なスペースが数台分ありますが、十分な設備とはいえません。当教会へお越しの際は、原則として公共交通機関をご利用ください。また、日曜日の9時から12時までが駐車禁止のほか、その他の曜日や時間帯も駐車できないことがありますので、お車でお越しになる場合は、駐車が可能かどうか事前の問い合わせをお願いします。

三軒茶屋方面から

世田谷通り「砧小学校」交差点を右折後、「成城二丁目」交差点を右折、2ブロック目左角

町田方面から

世田谷通り「砧小学校」交差点を左折後、「成城二丁目」交差点を右折、2ブロック目左角