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時の流れ
2009年12月01日
福島 一基 (カトリック成城教会 主任司祭)
最近、思春期の頃を思い出しました。私も人並みに思い悩み、未来に対しての不安と希望の入り交じった状態で毎日を過ごしていたように思います。私の場合、中学生の頃から親元を離れ、小神学校という特殊な状況の中でこの思春期を過ごしました。すでに周りから神学生と呼ばれ、将来司祭になる者として特別な目で見られていました。もちろん、一般の学生と比べるとかなり厳しい生活をしなければなりません。自らすすんで入学したはずなのですが、いつしかその状況から解き放たれたいという願いを持つようになりました。
中学に入学したときには12人いた同級生が次々にやめていき、高校に入学するときには半分、そして高校卒業のときには私を含め2人しか残っていませんでした。やめていく同級生をうらやましく見送った思い出もあります。そして私も高校卒業とともに司祭召命の道から離れました。神学校の校舎をあとにするときの解放感は今でも忘れられません。
今振り返ってみると、懐かしくも愛おしくも思える時代なのですが、そのただ中にいた時には、永遠に薄暗い闇の中に放り込まれているように感じていました。毎日規則正しく行う生活や祈りを軽んじ、そして神父様方や学校の先生たちに反抗し、一時の解放感を求めて裏で悪さをし、いつか外に出て思う存分自由を味わうことを待ち望んでいたのです。なんだか暗い青春です。
それでも途中で逃げ出すことなく耐えられたのは、やはり若かったからか、それともなんだかんだ言ってもあまり深く物事を考えていなかったからなのでしょうか。もちろん、今となったら神さまのお恵みだったとしか言いようがないのですが、ただ時間だけは忠実に過ぎ去るものであると確信します。がんばってみても現実は頑固でなかなか変わるものではありませんが、時間だけは太古の昔から同じリズムを刻みながら流れ去っていくものです。あのとき永遠に続くのではないかと思った6年間は、今となっては一瞬のように感じます。
もちろん2009年もあっという間でした。やはりすべては過ぎ越していくものでしょう。時の流れは永遠の救いを待ち望むわたしたちに希望を与えてくれる神の恵みです。今わたしたちが過ごしている待降節も、時の流れという人間の力ではどうすることもできない神の業を思い起こす季節なのでしょう。遅くても早くても、楽しんでも苦しんでも同じ時間です。そしてまたすべて神の恵みのうちにあるものなのです。
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