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復活
2009年04月01日
福島 一基 (カトリック成城教会主任司祭)
このところ自分で感極まって涙を流すようなことから遠ざかっておりますが、昨年度は他人のそのような場面に出くわすことがよくありました。みんなで苦労を重ねながら1つのものを作り上げたときであったり、責任重大な使命を果たし終えた後であったり、また紆余曲折の後の運命的な出会いであったり。様々な出来事に感動がこみ上げてくるのは、やはり苦労が報われたときなのかもしれません。
この教会に来て初めて幼稚園の仕事に携わりましたが、その卒園式直前に園児たちの元気な姿とそのたくましさに涙するお母さん方を見たとき、子育ての大変さを目の当たりにしたような気分になりました。自らのお腹を痛めて産んだだけで終わらず、守り育てていかなければならないという重責の中で、ただ泣くことしかできなかったわが子が、無邪気な顔をして「お母さん、ありがとう」なんて言うものですから、目頭が熱くなって当然です。子育てをしたことのないわたしも、その感極まる気持ちを少し分けていただきました。それと同時に自分もまた同じように愛され、苦労していただき、そしてその成長に感激してくれた人がいると思うと、何とも言えない感謝の念に感極まってしまいました。でも司祭として、ぐっと涙はこらえましたけど。
ところで皆さんはキリストの復活にどれだけ感動を覚えるでしょうか。これこそキリストの福音と神の愛の結実です。しかし復活祭はわたしたちが苦労をしなくてもやってきます。何となく普通に過ごしていれば灰の水曜日からの40日間の四旬節などあっという間です。聖書を読めばイエスさまがどれだけ十字架で苦しんだのか、どれだけわたしたちのために愛を注いだのか、頭の中では理解できます。理解だけではなく、四旬節の節制や犠牲を通して受難を体験しますが、それで感極まるでしょうか。心が揺り動かされるでしょうか。
心動かされるような復活体験は、やはり十字架の道を歩んでみないと体験できないものです。イエスさまのように自分の使命に忠実に生きることこそ十字架の道です。もちろんそれは茨の道、苦しみの道です。自分が選んだわけでもないのに、身にふりかかってくるものです。それを丁寧に受け取ってきたかどうかが、この復活の日に明らかにされるのかもしれません。わたしは今年の復活祭をどのように迎えるのか、もしかしたらそれは人生を全うし、終わりの時に味わうことのできる感覚にかなり結びついているのではないかと思います。
ただ、今は苦難の途上にあるすべての人々が、この感極まる復活の希望を知り、乗り越えていくことができるよう心より祈ります。
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